【卓球】ツッツキを徹底解説!練習方法から実践テクニックまでプロコーチが徹底解説

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この記事を書いた人(コーチ詳細

手小 由樹 Yoshiki Teko

プラチナコーチ
  • 全国高等学校卓球選手権大会(インターハイ) 団体の部:ベスト8
  • 全日本クラブ卓球選手権大会:ベスト8

🏓 本記事はこんな方にオススメ

こちらでは、卓球における基本技術の一つである「ツッツキ」について、プロコーチが詳しく解説します。

ツッツキはプレー全体に関わる、要となる技術であり、試合の流れをコントロールするためには欠かせません。

基本的なフォームから効果的な練習方法、試合で活かすためのテクニックまで、初心者から上級者まで役立つ情報をお届けします。

ツッツキをマスターして、試合で一歩リードしましょう!

卓球のツッツキとは?

卓球のツッツキは、相手の打球に対し、プレイヤーが自らボールに下回転をかける技術です。

ツッツキは基本技術として重要な役割を果たすだけでなく、試合で成果を出すためにも非常に効果的です。

ここでは、ツッツキの基本的な概念とその重要性について解説します。

ツッツキは下回転をかける技術の1つ

前述しましたが、ツッツキは相手の打球に対してプレイヤーが能動的に下回転をかける技術です。

よくツッツキは「押すように打つ技術」「ラケットの角度を45°にして打つ技術」のように言われたりしますが、私は本質は「下回転をかける技術」だと思っています。

確かに押すようなフォームではあるものの、押すように打ってしまうと下回転がかからなかったり、角度を45°にして打つ場合もありますが、それで覚えてしまうと相手の回転量によっては、打球が甘くなったり、ミスをしてしまう場合があります。

なので、前提となる認識として、ツッツキは下回転をかける技術という風に覚えてもらえると良いかと思います。

また、ツッツキに似ている「カット」という技術も存在します。


ツッツキは主に台上のボールに下回転をかける技術で、カットは台から出る長いボール(主に上回転)に対して下回転をかける技術です。

カットについては以下の記事にて詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

ツッツキは守備的な側面と攻撃的な側面を持つ技術

ツッツキは私の経験上、一般プレイヤーの方には「守備的な技術(入れにいく)」という捉え方をされている場合が多いです。

確かに相手の打球に対して低くツッツキをして相手に強打を打たれないようにする、という文脈では守備的な側面があるのは間違いないです。

ですが、プロや上級者はツッツキを攻めの技術の1つとして捉えている場合が多いです。

相手の打球に対して厳しいツッツキを送って、ミスを誘ったり、切れたツッツキをして相手に持ち上げさせたボールをブロックでコースをついたり、カウンターで強打を狙ったりと、かなり攻撃的な側面も持ち合わせています。

現在、ツッツキを守備的な技術とだけ捉えている方は、攻撃的な側面もあるということを認識し、それをもとに練習を重ねていくことをおすすめします。

ツッツキの基本姿勢

ツッツキを効果的に行うためには、正しい姿勢を保つことが不可欠です。

基本姿勢を理解し、安定したプレーを実現しましょう。

ツッツキを行う際の基本姿勢は、膝を軽く曲げて重心を低く保つことです。


足は腰幅〜肩幅程度に開き、体のバランスを保ちます。

足幅の決め方は、自分が素早く左右前後に動ける・動きやすい幅が理想的です。

ラケットは体の前で構え、体の前でボールを捉えるようにします。

この姿勢を保つことで、安定したツッツキが可能となり、正確にボールに下回転をかける土台を作ることができます。

ツッツキの打ち方

ツッツキの打ち方には、いくつかの重要なポイントがあります。

正しい打ち方を身につけ、効果的なツッツキを実現しましょう。

スイング(振り方)

ツッツキのスイングは完全に直線にまっすぐ押す、というよりは添付画像の方向(OKパターン)をイメージしてスイングすると良いと思います。

まっすぐに押してしまうと、相手の打球の回転が弱い場合は簡単に入れることができますが、相手の回転が強い場合はネットミスをしてしまったり、自分が力を入れすぎてしまった場合にオーバーミスが起こりやすいです。

そういったミスをしてしまうと実戦で、自分の力の入れすぎでオーバーミスになったのか相手の回転によってオーバーミスになってしまったのかわからなくなり、修正もしにくくなってしまいます。

そこで画像をイメージしたスイングをすることで押しすぎてしまうオーバーが防げるのと、回転をかけやすくなり(ボールを捉える位置も重要になりますが)、安定させることができます。フォアツッツキ スイング

ラケットの角度

ツッツキをする際のラケットの角度にこれといった正解はありません。

常に相手のボールの回転量によって調整が必要になります。

相手の下回転が強い場合は、こちらも下回転をかける必要があるので、ラケットの面を上に向けてボールの下を捉える必要があります。

反対に相手の回転量が少ない場合(ナックルなど)は、ラケットの角度を立ててツッツキをする必要があります。

「ツッツキ=ラケットの角度は〇〇°」という覚え方は対応力・プレーの柔軟性が損なわれるだけでなく、決定的なミスの要因になるので注意しましょう。

ツッツキのよくある間違い

ツッツキを行う際には、いくつかのよくある間違いに注意する必要があります。ここでは、代表的な間違いとその対策を紹介します。

相手の回転量を見ずに打球してしまう

相手の回転量を無視してツッツキを行うと、返球が不安定になりやすいです。

相手の打球をよく観察し、回転量に応じてラケットの角度を調整することが重要です。

ボールを押すように打球してしまう

ボールを押すように打球すると、下回転が十分にかからなくて相手に強打をされたり、ミスが起きやすくなります。ボールにしっかりと下回転をかけることを心がけていきましょう。

ボールを引き付けすぎてしまう

ボールを引き付けすぎると、詰まってしまい上手くスイングが出来なくなってしまいます。

思い切って切る場合は、あえて引きつけて打球したりする場合もありますが、基本的には体の前側で打球できると良いと思います。

ツッツキ 捉える位置

ツッツキ 捉える位置

ボールの長短を見極められていない

ボールの長短を見極めずに打球すると、詰まってしまったり、お尻が引けた状態で打球してしまい、ミスに繋がってしまいます。

ボールの飛距離をよく観察し、適切な位置で打球することが重要です。

短いボールには前に出て、長いボールは前に出ずにその場で打球するようにしましょう。

ツッツキの効果的な練習方法

ツッツキの技術を向上させるためには、効果的な練習が不可欠です。ここでは、具体的な練習方法を紹介します。

ワンコースでの打球練習

ワンコースでの打球練習は、基本的なツッツキの技術を身につけるために重要です。

同じコースに対して繰り返し打球することで、正確性と安定感を高めることができます。

フットワークを入れた練習

フットワークを取り入れた練習は、実戦に近い状況でのツッツキ技術を向上させるのに効果的です。

左右の動きを取りいれながら正確にツッツキを行うことで、試合での対応力を養うことができます。

【練習メニュー例】

ランダム形式の練習

ランダム形式の練習では、相手が様々な位置に打ち分けるボールに対してツッツキを行います。

この練習は、柔軟な対応力を鍛えるのに役立ちます。

【練習メニュー例】

パターン練習

パターン練習では、特定のパターンにツッツキを組み込んで、得点パターンに磨きをかけましょう。

例えば、相手のフォアサイドに厳しくツッツキを送り、持ち上げてきたボールをカウンターで攻撃する練習などが挙げられます。

ツッツキ単体で練習するだけでなく、パターンに組み込むことで実戦でも使えるツッツキへと昇華させることが出来ます。

【練習メニュー例】

実戦練習

実戦練習は、試合形式の中でツッツキを行うことで、実際の試合に近い状況で技術を磨くことができます。

パターン練習で練習した形を実践して、対応力を磨いていきましょう。

ツッツキとセットで覚えておくといい技術

ツッツキと組み合わせることで、より効果的なプレーが可能となる技術を紹介します。

これらの技術を身につけることで、総合的なプレーの質を向上させましょう。

ドライブ

ドライブは、ツッツキの後に攻撃に転じるための重要な技術です。

自分のツッツキに対しての相手の返球が甘くなったタイミングで、積極的にドライブを仕掛けて攻撃を展開しましょう。

ブロック

ブロックは、相手の強打を受け止めるための技術です。

ツッツキで相手に打たせた、もしくは打たれた場合にブロックは必須の技術です。

特に初中級者はブロックの練習が足りていない場合が多いので、意識的に練習に組み込んでいきましょう。

ブロックの基本はこちらの技術で解説しています。

カウンター

カウンターは、相手の攻撃に対して素早く反応して逆襲する技術です。

ツッツキで相手を自分の待っているコースに誘い込み、その隙を突いてカウンターを決めることで、試合の流れを有利に進めることができます。

ストップ

ストップは、ツッツキをコンパクトにスイングするような形で打球し、相手コートで2バウンド以上させるようなボールを出す技術です。

長く返球するツッツキと短く返球するストップを似てるフォームから繰り出すことで、相手に待ちを絞らせずに試合を優位に進めることができます。

まとめ

卓球のツッツキは、試合での守備と攻撃の両方に使える基本技術です。

基本姿勢や打ち方をしっかりと身につけることで、実践でも効果的に活用することができます。

ここまで紹介した練習方法とセットで覚えておくと良い技術を取り入れて、日々の練習に励みましょう。

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