【卓球】中国式ペンの使い方を徹底解説:【中ペンコーチ直伝】
今回は、卓球スクール・タクティブに在籍する中国式ペンの卓球プロコーチが、中国式ペンの打ち方や特徴について、普段のレッスンの経験をもとに基礎から応用までを詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
中国式ペンとは
中国式ペンとは、日本式ペンとは異なり、ラケットの両面にラバーが貼られているラケットです。
そのため、日本式ペンよりもバックハンドとフォアハンドのバランスが取りやすいのが特徴です。一般的には「中ペン」とも呼ばれます。
日本式ペンがこちら↓
中国式ペンはこちら↓
中国式ペンのフォアハンド
ここでは中国式ペンのフォアハンドの特徴や打ち方について解説します。
日本式ペンやシェークとは異なる打ち方の特徴がありますので、ぜひ参考にしてください。
中国式ペン:フォアハンドの特徴
中国式ペンのフォアハンドの特徴のひとつに、手首の自由度の高さが挙げられます。
日本式ペンやシェークよりも手首が固定されにくいため、スマッシュのようなラケットの面を固定する打法はやや不得意ですが、手首を使ったドライブや回転をかける打球は得意です。
なので、回転量のある弧線を描くドライブを目指しましょう。
中国式ペン:フォアハンドの打ち方
中国式ペンでフォアハンドを打つ際は、ラケットを水平に近い角度で構え、スイングします。
バックスイングの際には手首を開いてラケットを引き、腕全体で円を描くように動かします。
注意点として、ラケットの先端が下がりやすいため、意識的に下げないようにしましょう。
初めは、自分のフォームを鏡やビデオで確認するのが有効です。
しかし、カーブドライブを多用する場合は、ラケットの先端が下がる方が打ちやすいこともありますので、その場合は問題ありません。
中国式ペンのバックハンド
ここでは、中国式ペンのバックハンドについて詳しく解説します。
中国式ペンは、シェークと同様に裏面を使ってバックハンドを打ちますが、中国式ペンならではの特徴もあります。
また、日本式ペンとの違いにも触れながら解説します。
中国式ペン:バックハンドの特徴
中国式ペンのバックハンドも、手首の自由度の高さから、シェーク以上の回転量を出せるポテンシャルがあります。
フォアハンド同様、スマッシュ系の打法はやや苦手ですが、回転を重視した打球を行うことで安定感が増します。
中国式ペン:バックハンドの打ち方
バックハンドの打ち方もフォアハンドと同様、ラケットを水平に近い角度で構えます。
その後、肘を支点に前腕と手首を使ってスイングするように意識しましょう。
ボールを引き付けすぎると、スイングの途中でボールに当たってしまい、中途半端な打球になりやすいので、打球点は腕がある程度伸びた位置を目安にしましょう。
中国式ペンの台上技術
ここでは、中国式ペンで重要な台上技術について解説します。
チキータ、流し、ストップの3つの技術は特に重要で、攻撃の起点として非常に役立ちますので、ぜひ参考にしてください。
中国式ペン:チキータ
中国式ペンのチキータには大きな特徴があります。それは横回転が強めのチキータになりやすいところです。
チキータとはボールの側面(バック側)を擦るように打球する技術のため、ラケットの先端を下に向ける必要があります。
中国式ペンは元々先端が下に向く特徴があるため、シェークよりも更に大きくバックスイングを取ることができ、強い回転をかけやすいです。
この特徴から、チキータは2種類の打ち方があります。
1つ目は一般的な横上回転のチキータ、2つ目がボールの真横を擦るチキータです。
2種類のチキータを使いこなすことで相手の守りを崩しやすくなります。
中国式ペンのチキータの詳しい打ち方は別の記事で解説しているので是非そちらをご参照ください。
チキータの打ち方解説↓
https://www.tactive.co.jp/media/8608/
中国式ペン:流し
はじめに、流しとはフォアフリックの応用技術で、フォアフリックの姿勢から打球の直前に手首を開いてストレートに打つ技術です。なので、相手はコースを読みづらく、守りが難しくなります。
応用技術ですが、手首の使い方が重要な技術になるので、手首を使いやすいペンホルダーは習得しやすく、強力な技術になります。
打ち方はフリックの打球タイミングよりも少し遅らせたタイミングで、手首を開きストレート方向に擦ったり、当てたりしてコースを狙います。
特に、当てて押し込むような打球にすることで、ナックル性のボールになり、相手の打球のタイミングがずれると返球の難しいボールになります。
流しを習得して、台上からの展開を有利にしましょう。
中国式ペン:ストップ
ストップは、相手の下回転に対して、ボールを短く返球する技術です。2バウンド以上させることで相手に攻められにくくなり、自分の攻撃の機会を増やすことができます。
ストップに対して相手が再度ストップで返してきた場合でも、チキータや台上ドライブを狙いやすいため、非常に有利な展開を作り出せます。
打ち方は、短く入ってきた下回転のバウンド直後を軽く当てるか、ボールの下側を前に飛ばさないように薄く擦って短く止めます。
中国式ペンのグリップ
中国式ペンには大まかに、2種類のグリップがあります。
一つがフォア主体のグリップ、もう一つがバック主体のグリップです。
それぞれ特徴があるので、ここではこの2種類のグリップを解説していきたいと思います。
中国式ペン:フォア主体のグリップ
中国式ペンのフォア主体のグリップは基本的に人差し指を深く握り、中指と挟むような形で握ります。そうすることで、フォアのラケットの角度が安定します。
また、ラケットの先端を持ち上げやすい為、ラケットを高い位置で保ちやすく、ラリー戦では早い打点でのプレーがしやすくなります。
フォア主体のグリップでは、肘を少し下げてボールのてっぺんを擦るようにスイングしましょう。
中国式ペン:バック主体のグリップ
中国式ペンのバック主体のグリップは基本的に親指でラケットを深く握り、中指と挟むような形で持ちます。
そうすることで、バックのラケットの角度を調節しやすくなります。
ラケットの先端は下がりやすいので、回転がかけやすく、下回転への対応が得意なグリップです。
バック主体のグリップでは肘を高く保ち、水平に近いスイングを意識しましょう。
中国式ペンのメリット
ここでは、中国式ペンを使うメリットを紹介します。
主なメリットとして、両ハンドのバランス、回転量の多さ、使用者が少ないことが挙げられます。
中国式ペンの強みをいかして卓球をプレーしてみましょう。
両ハンドのバランス
中国式ペンはシェークと同様にバックハンドを裏面を使って打つという特徴があります。
なので、両ハンドのボールの質に差があまりなく、両ハンドどちらからでも攻めやすくなっています。そのため、攻撃の幅が広がります。
また、ラリー戦の重要度が増してきている中で、ラリー戦になってもバックハンドで攻撃がしやすいことは中国式ペンを使う上で、大きなメリットになります。
回転量の多さ
中国式ペンを使う上で挙げられるメリットとして回転量の多さもあります。
シェークよりも手首を大きく使いやすいペンホルダーはボールへ自然と回転がかかります。
なので、ボールの軌道が弧線を描き、バウンド後に伸びたり、曲がったりします。
このように変化の大きいドライブが打ちやすく、相手にとっては返球の難しいボールになります。
使用者の少なさ
3つ目に使用者の少なさがあります。
使用者があまりいないことで、対戦相手が慣れていないことが多く、回転量や変化の大きい球質の対応が難しくなります。
また、ペンホルダーの動作は次の予測が立てにくく、対策がされづらいというメリットもあります。
特にバックハンドは中国式ペン特有の曲がる軌道なので、慣れていない場合対応が難しいです。
中国式ペンのデメリット
中国式ペンを使用するうえでデメリットもあります。
主に、バックハンドの難易度の高さ、ラケットの不安定さが挙げられます。
しかし、克服できるデメリットなので、デメリットを理解し練習すれば中国式ペンの性能を十分に発揮出来ます。
バックハンドの難易度
中国式ペンのメリットには両ハンドのバランスがありますが、バックハンドの難易度が高く実践で中々使えないことが多くなります。
難易度を高くしている原因が、ラケットの角度の出しづらさです。
逆に言えば角度が出せるようになれば、バックハンドの性能を十分に発揮できます。
なので、まずは手首や肘の位置の調整でラケットの角度の出し方を覚えて、とっさに出せるように練習しましょう。
ラケットの不安定さ
中国式ペンは指でラケットを握るため、ラケットの角度がシェークに比べて不安定になります。
また、手首も固定されづらく、スイング中に手首が動きやすいので、スイングの軌道も不安定になりやすいです。そのため、ミスも増えてしまいます。
解決策としては手首の使い方を安定させる、体を使ってスイングをするなどが挙げられます。
どちらも、多球練習などでフォームを固める練習がオススメです。
また、ラケットのグリップの形が自分に合っていない場合も不安定さの原因になることもあるため、自分に合うグリップかどうか見直してみましょう。
まとめ
今回は中国式ペンの特徴や使い方について解説しました。
使用者が少なく、なかなか習う機会の少ない中国式ペンですが、この記事を参考に特徴や使い方を理解して中国式ペンの強みを活かして見てください。
記事だけでは分かりづらいという方や、もっと詳しく中国式ペンについて知りたいという方にはタクティブのパーソナルレッスンがおすすめです。
卓球スクール・タクティブでは、実績・指導経験ともに豊富なコーチや中国式ペンのコーチも在籍しており、マンツーマンのパーソナルレッスンのため、細かな部分をコーチに確認してもらいながら技術習得までサポートいたします。
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